YCE夏期来日生受入れ報告書(4R上田LC L.宮原健)
2025年夏、我が家にイタリアからYCE生として20歳の男の子、ダビデ君がホームステイにやってきました。初めての国際交流、初めての受け入れ家族としての経験は、期待と少しの不安が入り混じったものでした。
ダビデ君はパイロットと法律家になるのが夢で、大学で頑張っているそうです。初日、彼は緊張しながらも、家族一人ひとりに目を合わせてにこやかに挨拶してくれました。その明るさと人懐っこさに、私たちの緊張もすぐにほぐれました。
彼との毎日は発見の連続でした。彼は驚くほど日本の生活に順応するのが早かったです。お風呂の入り方やゴミの分別といった日本独特の習慣も、一度説明すればすぐに理解して実践してくれました。特に印象的だったのは、彼が箸を使いこなせるようになったことです。最初はぎこちなかったものの、毎日練習するうちに、最後にはきれいにお肉やご飯を食べられるようになりました。その姿を見たときは、家族みんなで拍手喝采でした。
思い出深いのは、上田ライオンズクラブメンバーと小旅行に出かけたことです。松本城や国宝大宝寺三重塔、国宝安楽寺八角の塔、黒部ダムなど、とても興味深く、関心をもって見ていました。まるで日本人のように自然にその場に溶け込んでいました。改めて日本の文化の魅力を再認識しました。このホームステイを通して、私たちはたくさんのことを学びました。
イタリア語と言う言葉の壁は確かにありましたが、これほど毎日共にして英語を毎日喋れたのも懐かしく海外生活をしていた経験が生かされ良かったです。細かいニュアンスは微妙でしたが、それ以上に、心と心を通わせることの大切さを実感しました。ダビデは、私たちに異文化への理解と敬意、そして何より、家族の絆を深める素晴らしい機会を与えてくれました。
別れの日、ダビデは涙を流しながら「絶対にまた日本に来ます!」と言ってくれました。「パイロットとして来ることを期待している」とハグをして私も涙しました。彼を乗せた車が見えなくなるまで手を振り続けたとき、私たちは単にYCE生をホームステイさせたのではなく、海を越えて新しい家族を得たのだと感じました。
ダビデとの出会いは、私たちの家族にとってかけがえのない宝物です。